誤嚥
不慮の事故による死亡原因の中で、『窒息』事故が挙げられます。
いまでは窒息事故は交通事故死の件数を上回る数字となっています。
窒息の中でも『誤嚥窒息』と呼ばれる食物を粉砕されないまま誤って飲み込んでしまう窒息の件数が増えてきています。
誤嚥窒息の大半は65歳以上の高齢者となっています。
窒息には3つの原因が関係しています。
『食べ物による原因』、『人側による原因』、『食べ方による原因』です。
○食べ方による原因として…
早食い、詰め込みすぎ、孤食、供食、自食、食介助があります。
○人側の原因として…
口腔、咽頭、喉頭の形、老化などがあげられます。
○食品側の要因として…
窒息しやすい食品の物性などがあげられます。（お餅や、葉物野菜など）
特に高齢者では摂食嚥下機能が加齢により低下してくることが大きい原因となります。
筋肉の衰えとともに摂食嚥下の機能もが下がってくるのです。
認知症が関係している場合もあります。物事を認知する機能が低下している状況であるので一口にいれる量の感覚や詰め込む量の判断が難しい場合もあります。
見守りなしで一人で食べる孤食にも注意が必要です。
また、臼歯部の歯がなかったり、かみ合わない状態であると食べ物を粉砕できず窒息を招くことも起こりえます。
一口の量を守り、しっかり30回咀嚼する。急がずゆっくり味わって食事する余裕を持ちながら食事を楽しんでいきましょう。