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歯科座学 265 術後管理における誤嚥と感染

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

前回は、手術中、手術後の口腔機能管理について学びました。
大手術の周術期では、必ず口腔衛生状態は悪化します。
術前からの継続的な口腔衛生管理は、術中、術後の誤嚥性肺炎のリスク軽減や口腔咽頭、食道手術における術後合併症のリスク軽減などに繋がり、その意義は大きいのでしたね。
頭頸部領域の放射線療法では、歯肉は放射線に対して感受性が高く、炎症の兆候なしに歯肉の退縮が起きる可能性があります。
化学療法に対しては、骨髄抑制による血小板や白血球減少に配慮して観血的な処置を行う必要がありました。
放射線療法や薬物療法においては、治療中、治療後も継続的な口腔衛生管理を行い、口腔有害事象を回避する事が重要なのでした。

本日は口腔衛生管理における誤嚥と感染についてです。
周術期の口腔機能管理は、誤嚥性肺炎のリスクを軽減するとともに、口腔や口腔に近接する領域の手術患者の術後経過を改善します。
一方で、口腔ケアを受ける患者様は、侵襲の大きい手術の術後、免疫抑制状態、抗がん剤投与、放射線治療の前後、あるいは高齢者など易感染宿主である事が多い傾向にあります。
したがって、口腔ケアの術式が不適切であったりすると、逆に、誤嚥性肺炎を誘導します。

口腔ケア中の誤嚥を防ぐ為には、他職種連携した適切な患者アセスメント、術式の選択が重要です。
また、口腔ケアを介した交差感染によって院内感染を起こす危険性があります。
既に口腔ケアを介した多剤耐性菌による院内感染のアウトブレイクが報告されています。
交差感染を防ぐ為には、口腔ケアに使用する器具の適切な衛生管理、ディスポ器具の導入と適切な使用が重要です。
では、本日の歯科座学でした。


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