歯科座学 165 悪性の唾液腺腫瘍 腺様嚢胞癌
みなさん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。
前回は粘表皮癌について学びました。
粘表皮癌は、病理学的に、嚢胞性に拡張した腺管や不整形の腺管には粘液産生の明瞭な細胞質の明るい細胞が認められ、周囲には、敷石状の配列を示す扁平上皮様細胞や充実性胞巣を形成する中間型の細胞の増殖が認められます。扁平上皮様の細胞には角化は見られず、間質は線維性組織で、腫瘍被膜は不明瞭です。
悪性ですので、大きくなるのが早かったり、浸潤により神経麻痺が出たりします。
本日は、腺様嚢胞癌について学びます。
腺様嚢胞癌は、唾液腺のような分泌腺にできる癌です。
発生頻度は低く、男女差は半々で、やや女性に多いとされています。
唾液腺にできる腺様嚢胞癌の症状としては、唾液腺部に腫瘤、しこりを認めます。
組織学的には、導管上皮様細胞と腫瘍性筋上皮細胞が大小の充実性胞巣を形成して増殖・浸潤し、胞巣内に大小の腔がみられる篩状の胞巣(スイスチーズ様とも表現される)も特徴的な像として観察されます。
これらには導管上皮様細胞で裏装された真の腺腔と腫瘍性筋上皮細胞の基底面で囲まれた偽嚢胞が区別され、また、神経線維束を囲むように浸潤する像も見られます。
悪性の場合は、この病理組織像が、診断の確定になりますので、紹介させていただきました。
癌が良性なのか悪性なのか、悪性の中でもなんという癌なのかは、癌の一部を切り取って顕微鏡でみて、病理組織像にする必要があるのです。
では、本日の歯科座学でした。