歯科座学 122 歯磨き粉の有効成分 ピロリン酸ナトリウム
皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。
前回はイプシロンアミノカプロン酸について学びました。
横文字で、覚えにくい名前ですが、頻繁にイプシロンアミノカプロン酸という文字を使用しているうちに、カッコいい名前だな〜と感じる様になってきました。
それはさておき、イプシロンアミノカプロン酸は抗炎症の作用があるのでしたね。抗炎症の中でも出血を抑制するのがイプシロンアミノカプロン酸でした。
本日は、ピロリン酸ナトリウムについて学びます。
みなさん、歯石という言葉をご存知ですか。
歯石は、主に唾液中のカルシウムとプラークが結合したものです。歯石には軽石の様に多数の穴が開いており、その穴には多くの歯周病菌が住み着き、歯茎を刺激します。
この刺激は、歯ブラシなどでは取り除くことが出来ず、一度ついてしまうと、歯医者さんでないと除去出来ません。
今回学ぶピロリン酸ナトリウムは、唾液中のカルシウムと結合し、歯石の形成を阻害してくれる成分です。
ピロリン酸ナトリウムは歯石形成阻害作用の他にも、歯面のカルシウムとも結合し、歯面をコーティングしてくれます。
その為、歯石以外にも、ステインなどの色もつきにくく、ホワイトニング効果もあります。
歯石がつきやすい方は、ぜひピロリン酸ナトリウム配合の歯磨き粉を使ってみてくださいね。
では、本日の歯科座学でした。