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歯が欠けた・折れた場合の安全な応急処置と治療方法について


歯が欠けてしまう4つの原因とは    


歯が欠けてしまうのは、①歯自体が脆くなっている、もしくは②無理な力がかかったことなどの原因が考えられます。そしてその原因によって、歯の治療方法も変わってきます。

むし歯

一見健康に見える歯でも、内部からむし歯が進行している場合があります。例えば歯と歯の間からむし歯になるケースでは、むし歯によって表面のエナメル質が溶かされ、内部の象牙質へ到達します。歯の内側にある象牙質は柔らかく、むし歯の進行も早いため、象牙質がどんどん溶けて、歯の内側が溶けていきます。こうして中身が空洞化した歯は非常にもろく、食事やちょっとしたきっかけで折れる・かけるなどのトラブルが起こります。

歯ぎしり、食いしばり

日中はもちろん、睡眠時に歯ぎしりをしている方は要注意です。歯ぎしり・食いしばりによって、通常生活している中では生じない負荷が歯にかかります(一般的に、自分の体重の2〜3倍の力がかかると言われています)。こうした非常に大きな力により、歯が割れたり欠けたりする可能性が高くなるのです。特に、歯の神経の治療をしたことがある方、詰め物・被せ物治療をしたことがある方の場合、完全な天然歯よりもダメージを受けやすいため注意が必要です。

酸蝕歯

酸蝕は、酸が強い食べ物や飲み物によって歯の表面のエナメル質が溶け出してしまうことによって起こる症状です。歯を守る役目をする硬いエナメル質が柔らかくなってしまうので、歯磨き・歯ぎしり・食いしばりなどのダメージを受けやすく、歯が削れる・欠ける・折れるといったトラブルにつながりやすくなります。

外傷

事故や転倒で強い衝撃が加わったときに歯が折れたり脱臼したりすることがあります。お子様では、遊具から落ちる、友達とぶつかって歯が折れた・グラグラしているなどというアクシデントも少なくありません。同時に、舌やお口の粘膜なども怪我をしていることが多いため、早急な処置が必要になります。

歯が欠けた場合の応急処置について

欠けた・折れた歯の破片は「乾燥させない」

歯の破片は、状態によっては接着して元の形に修復できることがあります。注意が必要なのは、①欠けた部分を触らないこと②破片を乾燥させないこと、です。
歯の残った部分を守るために、欠けた部分を舌や指で触るなどして刺激しないようにしましょう。また、破片については生理食塩水や薬局で手に入る歯の保存液などで乾燥を防ぎます。これは、乾燥により歯の組織が死滅してしまうのを避けるためです。

歯が歯根から抜けてしまった場合

歯の根元には繊維質の膜が付着しています。この部分を乾燥させないことが重要です。とてもデリケートで壊れやすいため、体液に近い保存液を使用する必要があります。注意点としては、水道水に長時間つけない・牛乳につける場合は、「無脂肪乳」を選ぶ、といったことに気をつけてください。

歯が欠けた場合の治療方法について

小さな欠け・隙間の治療法

小さな欠けの場合は、隙間や穴を埋める治療を行います。保険診療では、「レジン」と呼ばれる白いプラスチックの詰め物を使って修復を行います。強度や偏食の少なさを優先される場合、セラミックや金属を使用して修復する治療方法もあります(保険適用外)。

大きくかけた歯の治療法

歯が大きくかけたものの、歯の神経などは見えていない状態であれば、神経を守ることを優先します。神経を保護する薬を使い、欠けた部分をレジンで修復します。治療の後、数日経ってひどく痛みが生じたり、歯の強度が保てないと判断されたりした場合には、神経を除去して被せ物の治療を行う必要があります。

神経が露出している場合の治療法

神経が露出していると、痛みを伴います。消炎処置を行い、様子を見ても痛みが治まらない場合、神経を除去して被せ物治療を行う必要があります。
また、歯茎の奥の方で歯が折れた場合は、矯正装置などを使って埋まっている部分を引っ張りあげます。治療に時間がかかりますが、残された歯の根っこは抜かずに活用しすることができます。

外傷による脱臼の場合

アクシデントによって脱臼(本来あるはずの位置から上下や横方向などに動いてしまうこと)してしまった場合、まずは神経や歯周組織の状態を確認し、その歯が残せるかどうかを診断します。残せる場合は、歯を元の位置に固定して症状が治まるまで数週間程度、経過観察をしていきます(骨折した時に、ギプスで固定して安静にするイメージです)。
歯の神経の損傷が大きかったり、歯自体を残せないと判断されたりした場合には神経の除去や抜歯が必要になることがあります。抜歯によって歯を失った場所には、ブリッジ・入れ歯・インプラントなどで補う必要があります。

歯の欠け・破折は速やかに歯医者さんへ

歯が欠けたり折れたりしてしまった時には、神経の保護など、急を要する処置が必要になることがあります。また、欠けた部分が小さくても放置すると虫歯になってしまう原因にもなります。
治療方法や病院選びについてあれこれと悩んでしまいがちですが、まずは速やかに歯科を受診し、落ち着いてから治療方法について検討されることをおすすめします。

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