黒い歯は元の白さに戻るのか? 歯の黒ずみ・変色にお悩みの方へ
鏡を見た時に自分の歯が黒くなっていることに気付いたら・・・不安になりますよね。
ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使ってみたり、つまようじの先でつついてみたり、何とかできないかと悩む方も多いと思います。
しかし、歯の黒ずみや変色の原因を特定しない限りは、改善することはできません。今回は歯が黒くなる原因や、対処方法などをお伝えしたいと思います。
なぜ、歯が黒くなってしまうのか?
笑った時や大きく口を開けた時に、歯に黒い部分が見えるのは、審美的にもとても気になるものです。
一度気になりだすと、なかなか頭から離れずストレスを感じてしまう方も多いでしょう。
実は、歯の黒ずみには、次の<strong>5つ</strong>の原因が関係してきます。
1. 虫歯
2. 着色やヤニ
3. 詰め物の劣化・変色
4. 歯の神経が無い場合
5. 歯石
歯が黒ずむ原因は様々ですが、基本的に<strong>放置しても元の歯の色に戻ることはありません。</strong>
以下では、順番に原因と対処法についてお話していきます。
1.小さな黒い点は虫歯の可能性が
歯と歯の間・歯の溝などが薄く黒くなり始めていると、「虫歯」のサインかもしれません。
初期虫歯であれば、無理に削らず経過観察をしますが、見た目は小さな黒い点であっても中で虫歯が広がっていることもあります。
対処法
歯科医院できちんと<strong>診査</strong>してもらい、必要であれば虫歯治療を受けましょう。
レントゲンなどの専用の機器で詳しく調べることで、より詳しく虫歯の進行具合が分かります。
2.表面に「着色」汚れが付着しているケース
コーヒー・ワインなどをよく飲む、タバコを吸うという方は、前歯の表面や裏側に黒い着色が付きやすいです。歯に着色しやすい方、しにくい方など個人差はありますが、毎日の食事や習慣でどんどんと蓄積されて濃くなってしまうことも。
対処法
着色汚れであれば、<strong>歯のクリーニング</strong>をすることで除去できます。歯科医院で、専用の機器を用いてお掃除します。市販のホワイトニング用歯磨き粉などでは、歯の表面を傷つけてしまう可能性もあるので、使用の際は注意が必要です。
3.詰め物の劣化・変色による場合
お口の中に、保険診療で使われる「銀歯」や「白い樹脂の詰め物」が歯を黒くすることもあります。
<strong><em>銀歯</em></strong>・・・長期間お口の中に銀歯があることで、金属イオンが歯や歯茎に流出するため、歯が黒ずむことがあります。この場合、歯の黒ずんだ部分を削らないと、白く戻ることはありません。
<strong><em>白い樹脂の詰め物</em></strong>・・・小さな虫歯の修復に使われ、1日で治療が終えられるものです。しかしプラスチックのような材質でできているため、経年劣化しやすく、細かい傷に汚れが溜まり黒っぽくなります。
対処法
金属による黒ずみや樹脂の劣化を避けるには、セラミックなどの<strong>金属以外の材質</strong>を選択することがおすすめです。自費治療のため高額にはなりますが、劣化も少なく汚れも付きにくい材質のため、きちんとメインテナンスしていくことで、白い歯を長く保つことができます。
4.神経を取った歯が変色してきたら
神経の無い歯は、水分や栄養がいきわたらないため次第に黒ずんでいきます。以前、虫歯治療で神経を取った歯が変色してきたのであれば、これが原因かもしれません。
特に、前歯の神経の治療後に被せものをしていない場合は、時間が経つと歯の黒ずみが目立ち、気になる方も多いです。
対処法
神経を取った歯は、歯の土台をたてた後に被せものをします。その際、セラミックなどの<strong>白い被せ物</strong>を選ぶと、自分の歯と区別がつかないほど精巧な作りのため目立たなくます。
5. 黒い「歯石」は歯周病のサイン!
歯と歯茎の境目に黒い色が見えているようなら、それは「歯石」かもしれません。
実は、歯周病が進行している場合、歯茎からの出血によって歯石が黒い色になります。
つまり、黒い歯石の正体は、付着した「<strong>歯垢</strong>と<strong>血液</strong>が混ざったもの」なのです。
また、歯茎から出血する90%は、<strong>歯周病</strong>が原因です。白い歯石は、赤ちゃんから大人まで誰にでもできるものですが、<strong>黒い歯石は歯周病の人にできる可能性が高い</strong>と言えるでしょう。
<em><strong>放置してしまうと危険!</strong></em>
「黒い歯石=歯周病が原因」ということは、<strong>歯周病が悪化している</strong>ということ。
歯周病が進行していくと、歯を支える顎の骨が溶かされ、歯はグラグラしていき、最終的には歯を失うことになります。
対処法
歯石自体は石のように硬く、歯磨きでは取れません。自分で無理に除去するのは難しいため、黒い歯石を見つけたら、早急に<strong>歯周病治療を進める</strong>ことが大切です。
早まらず、まずは専門家へご相談を
鏡を見て歯の黒ずみや変色が気になっても、自己判断で対処することは<strong>危険</strong>です。
しかし、「痛みが無いから」「面倒だから」と、歯が黒いのを放置したままにすると、隠れている病気が進行してしまうことも・・・。
日常的に、コーヒーや紅茶、ワインを飲む方、タバコを吸う方は、歯に着色しやすく、虫歯のような黒い汚れが付くことがあります。それが、「汚れ」だったとしたら歯のクリーニングで落とすことができますが、「虫歯や歯周病」だったとしたら、放っておくと病気は進行する一方です。
また、詰め物が劣化していると、磨き残しが溜まりやすい状態になっています。詰め物が外れた時には、虫歯が密かに広がっていた・・・という場合もあるため、定期的なチェックは必要です。
<strong>痛みがあっても無くても</strong>、まずは一度、歯医者さんで相談してみてはいいかがでしょうか。
歯の変色、黒ずみが気になったら
悩んだ時には、自分で何とかするよりも、まずは原因を特定することが最優先です!
歯医者さんできちんと検査を受けて、原因を突き止めてから、処置を受けるのが一番安心ですね。
見た目の問題だけでなく、<strong>歯や歯茎が病気になっている可能性</strong>もあるため、歯の黒ずみや変色に気付いたら、早めに受診することをおすすめします。
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