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臭いの原因を除去! デンタルフロス(糸ようじ)が口臭の改善に効果的な理由

異性の気になる臭い第一位である口臭。
そんな口臭の改善に、デンタルフロス(糸ようじ)が効果的だということをご存知ですか?
ロールタイプや柄のついたホルダータイプ、ワックスがついたものなど様々な種類がありますが、毎日使われている方は少ないのではないでしょうか。

デンタルフロス(糸ようじ)とは?

デンタルフロス(糸ようじ)とは?


デンタルフロス(糸ようじ)とは、簡単に言うと歯と歯の間に通す糸状の清掃道具です。
「歯と歯の間に物が挟まって、それを取るために使った」というお声をよく耳にしますが、実はデンタルフロスを使用する本来の目的はそうではありません。
もちろん、挟まったものを取ることもそうですが、

<strong>「歯と歯の間や歯周ポケット(歯と歯茎の境目の溝)に潜むプラークを除去すること」</strong>

こそが、デンタルフロスをお使いいただきたい本来の目的なのです。
そしてこれが、口臭の改善に繋がるのです。

歯間ブラシとは?


デンタルフロスと同じように清掃補助道具として知られているものに、歯間ブラシがあります。
こちらも使用目的は、「歯と歯の間や歯周ポケットに潜むプラークを除去すること」です。

デンタルフロスは糸状ですので、歯と歯の間の隙間が狭かったり、歯が重なって生えていたりするところでも使用することができます。

一方、歯間ブラシはワイヤーにブラシが巻きつけてあります。歯周病などで歯茎が下がり歯間部の隙間が大きく開いた場合に、隙間のプラークをブラシで絡め取るために使います。
歯間ブラシはSSS〜LLなどサイズがいくつかあります。ご自身の歯茎の状態に合ったブラシを使わなければ、せっかく使っても効果が得られにくかったり、歯茎を傷つけてしまったりすることがあります。ご使用の前には、歯科医院などでご自分に合ったサイズを教えてもらいましょう。

歯と歯が接しているところや歯並びの悪いところ、歯周ポケット内を清掃できるデンタルフロスと、歯ブラシが届かない奥まった歯間部も清掃できる歯間ブラシ。
より効果的に歯間部を清掃するためには、歯間部の広さや歯肉の状態、前歯や奥歯など歯の位置によって道具を選び、使い分けることが必要です。

では、これらの道具を使い「歯と歯の間や歯周ポケットに潜むプラークを除去すること」が、どうして口臭の改善に繋がるのでしょうか?

歯と歯の間はこんなに汚れている!

歯と歯の間は、歯垢が多く残る場所! 

現在の日本では、歯磨きは歯ブラシのみで行うという方が大変多いです。
しかしそれは日本だけの話で、多くの先進国では歯ブラシと共にデンタルフロスを使用し効果的な歯磨きが行われています。

普通の歯ブラシでは、歯の表面の汚れは落とすことができても歯と歯の間や歯が重なっている部分などは完璧には磨けません。例え電動歯ブラシを使用したとしても、<strong>約4割は磨き残してしまう</strong>と言われるほどです。

また、歯周ポケットは健康な状態で2〜3ミリ、歯周病の方だと4ミリ以上の深さがあります。
つまり、一見わかりにくいものの、健康な状態でも歯と歯茎の境目には汚れが入り込んでしまう数ミリの溝があるということです。
しかし、幅が狭いので普通の歯ブラシは入りません。毛先をうまく入れられたとしてもそれは部分的なことで、歯周ポケット全体を磨けるわけではありません。また、毛先が入り込みすぎて歯茎を傷つけてしまう…なんてこともあります。

こうして磨き残しが発生し、この磨き残しを長期間落とすことができないと歯垢に変わり細菌の温床となっていくのです。
<strong>歯垢の中の細菌は、繁殖して腐敗し口臭の原因になります。</strong>
試しに一度デンタルフロスを使ってみて、使った後の臭いを嗅いでみてください。
独特な腐敗臭がしましたら、それがあなたの口臭を発生させていた原因です。

むし歯・歯周病も口臭の原因です!

細菌によって、虫歯や歯周病も進行していきます。
虫歯や歯周病の約9割が、歯と歯の間や歯と歯茎の境目から始まると言われるほどです。
実はこの虫歯や歯周病も、口臭と関係があります。
虫歯になると、歯に穴が空きます。また、歯周病になると歯周ポケットが深くなっていきます。
その穴やポケットには食べカスが入り込みやすく、しかし歯磨きでは落としにくく…。
結果それらも歯垢に変化し、口臭の原因となってしまうのです。

つまり、磨き残しを落としきることができないと歯垢に変化し口臭が発生する、そして、歯垢を放置することで虫歯や歯周病になりさらなる口臭が発生してしまう…ということです。

もうおわかりでしょうか?
全ての原因は磨き残しで、それをしっかり落とすことができれば口臭の改善はできます。(内臓系の病気が原因の場合もありますので、全ての口臭がなくなるわけではありません。)
そして、その磨き残しを落としきるための道具が、デンタルフロス(糸ようじ)なのです。

デンタルフロス(糸ようじ)の正しい使い方をマスターしよう

デンタルフロスの正しい使い方とは

デンタルフロスは、歯と歯の間に通せば良いというものではありません。
使い方次第では、せっかく時間と手間をかけても効果が得られないこともあります。
デンタルフロスの正しい使い方を覚え、毎日の歯磨きをより効果的なものにしていきましょう。

<strong>①</strong>柄のついていない繰り出し式のデンタルフロスは、指に巻きつけて使用します。お口全体に使用する場合、約40センチは出しましょう。短めよりも長めの方が使いやすいです。

<strong>②</strong>利き手ではない方の手の中指の先に巻きます。
巻き始めを糸で押さえるように巻き、あまりきつくなりすぎないようにしましょう。
20センチほど巻けたら、残りを利き手の中指の先に巻きます。
巻きつけた指同士の間隔が、10センチ程度になるように巻きましょう。

<strong>③</strong>両手の親指と人差し指でデンタルフロスをつまみ、ピンと張ります。
左右の親指の間は1〜2センチ程度話すようにしましょう。



<strong>④ </strong>一方の指を歯の外側に、もう一方を内側に来るように構えます。
歯の内側と外側、交互に動かしながら滑らせるようにして入れていきます。
歯の根元まで入ったら、歯に沿わせながら内側と外側交互に動かし、歯周ポケットの内部のプラークを除去します。
一方の歯の側面を清掃したら、もう一方の歯の側面も同じように行います。

デンタルフロスを歯と歯の間に入れる時、動かすときはゆっくりと優しく行いましょう。勢いよく入ったり力が強すぎたりすると、歯茎を傷つけてしまうことがあります。


⑤次の歯を掃除する時は、使用した部分を少しずらして新しい部分で行うようにします。
同じ場所を何度も使用すると、デンタルフロスに付着した汚れが次の歯に付着してしまいますので気をつけましょう。
ホルダータイプのデンタルフロスを使用する場合は、基本的には次の歯の清掃にも同じ物を使います。
その場合は、一度汚れを拭き取るか、水で洗い流して綺麗にしてから使用しましょう。
付着している汚れが多い場合は、新しい物を使うことも検討しましょう。

また、デンタルフロスは、清掃する場所によって持ち方を変えた方がやりやすいです。決まりはありませんので、色々試しながらご自身のやりやすい持ち方に変えていきましょう。


出血する場合

デンタルフロスを通した時に、フロスに血がつくことがあります。特に、デンタルフロスを使い始めたばかりの頃に、出血があるケースが多いです。
多くの場合は最初だけで、数日使い続けることによって落ち着いていきます。
使い続けても出血の量が変わらなかったり痛みが伴ったりするようでしたら、歯茎の炎症が強く歯周病が進行してしまっているかもしれませんので、必ず歯科医院で相談しましょう。

まとめ

一度デンタルフロスを使い始めると、しっかり歯磨きをしたつもりでも歯と歯の間はみがき残してしまっていることを実感します。これらの汚れを放置すれば、虫歯や歯周病、口臭などのトラブルにつながることは一目瞭然です。
フロスをしたら引っ掛かりがあり、歯科医院で見てもらったら歯と歯の間が虫歯になっていた…なんてこともあるように、使うことでご自身のお口の中の状態を知ることができ、虫歯や歯周病を早期発見することにも繋がります。

これまでデンタルフロスを使ったことがない方は、ぜひ毎日の歯磨きに取り入れてみてください。
いつもの歯磨き以上にすっきりとした爽快感を感じながら、お口の健康管理ができるようになるできるでしょう。

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