歯の萌出異常① 萌出時期の異常
鹿児島市四元歯科 鈴木です。
今回からは歯の萌出異常についてです。
歯の萌出異常には時期の異常、位置の異常及び方向の異常などがあります。その多くが局所的原因によりますが、時期の異常では全身的な原因によることもあります。
今回は時期の異常についてです。
⑴早期萌出
普通よりも以上に早い萌出をいいます。生まれたときすでに萌出している歯を先天歯といい、生後1か月以内に萌出してくる歯を新生歯といいます。先天歯のほとんどが下顎乳中切歯で、過剰歯が先天歯であることはまれです。
⑵萌出困難
萌出方向の異常あるいは萌出場所の不足により、正常な萌出が妨げられる場合をいいます。乳歯の場合、萌出性のう胞(皮膜のようなもので歯を覆って歯が生えてくるのを阻害する状態。歯ぐきが紫色になる)が原因であることが多いです。また、萌出経路に過剰歯や歯牙腫(小さな歯が骨の中に埋まった状態で良性の腫瘍)などの障害物があるとき、歯の萌出が困難になることもあります。
⑶萌出遅延
乳歯では4か月、永久歯では1年以上、通常の萌出時期を過ぎても萌出してこない場合を萌出遅延といいます。多数歯の著しい萌出遅延があるときには、成長ホルモンの異常や甲状腺・副甲状腺機能異常などの全身的疾患を原因として考える必要があります。
局所的なものとして、歯胚(歯のもととなる細胞の集まり)の位置異常や形成異常、歯肉の肥厚、萌出余地の不足、先行乳歯の晩期残存(永久歯が生えてきても乳歯が抜けない状態)、早期抜歯などがあります。乳歯の萌出遅延は早産の小児にみられることがあります。