顎・口腔領域の化膿性炎症疾患③
鹿児島市四元歯科 鈴木です。
顎・口腔領域の化膿性炎症疾患、顎骨の炎症についてです。
1.骨膜炎
菌性細菌感染症による化膿性炎症が歯槽部から顎骨骨体部に拡大し、骨体部骨膜に炎症がある場合をいいます。
1)急性顎骨骨膜炎
❶症状⇒急性根尖性歯周炎の症状を前駆症状として発症します。原因歯周囲の炎症症状が拡大し、発熱、自発痛、圧痛が生じます。
口腔内においては、歯肉頬移行部から頬部、舌側、口蓋部にかけて腫脹、硬結がみられ、炎症の経過とともに骨膜化腫瘍を形成します。さらに炎症が拡大すると、各組織隙の化膿、顎骨周囲炎、蜂巣炎を合併します。患側のリンパ節は腫大し、強い圧痛を示します。
全身症状は38度以上の発熱、悪感を伴い、不眠、全身倦怠感、食欲不振となります。
❷治療法⇒まずは安静、栄養の補給を考慮します。口腔内を清潔に保ち、強力な抗菌薬治療を開始します。必要に応じ抗炎症鎮痛薬などの投与を行います。腫瘍形成が確認されれば、ただちに腫瘍切開術を施し、排膿路を確保します。症状の消退を待って原因歯や病巣の除去を行います。
2)慢性顎骨骨膜炎
❶症状⇒局所症状は軽微で、原因歯の打診痛、軽度腫脹、圧痛がみられます。炎症が咀嚼筋に近接していると頑固な開口障害がみられます。瘻孔が形成されると持続的排膿がみられます。
❷治療⇒抗菌薬の投与とともに、原因歯・病巣・腐骨の除去、瘻管が存在する場合にはこれらの処置を行います。