口腔粘膜の病変⑰
鹿児島市四元歯科 鈴木です。
口腔粘膜の病変 潰瘍を腫脹とする疾患の続きです。
▼褥瘡性潰瘍 じょくそうせいかいよう
義歯床縁や歯冠修復物による圧迫や摩擦などの慢性的な機械的刺激が口腔粘膜の特定の部位に加えられて生じた潰瘍です。
原因となっている刺激を除去して治癒した場合に確定診断となります。高齢者の場合は刺激を除去しても治癒に時間がかかる場合があり、口腔がんとの鑑別診断に注意が必要です。リガ・フェーデ病やペドナーのアフタ(授乳時の硬い乳首や哺乳器具が乳児の口腔粘膜を摩擦して発症する病気)も褥瘡性潰瘍です。
①症状⇒原因となった刺激物の会計に類似の潰瘍が形成されます。痛みを伴う場合が多いですが、経過とともに痛みがなくなることもあり、刺激が継続されると潰瘍が深く大きくなります。ときには潰瘍周囲には硬結が触知され、がん性潰瘍との鑑別が重要になります。
②原因⇒破折などによる不適合義歯や歯冠補綴装置、熾烈不正による歯の持続的刺激、舌や口唇など口腔周囲がたえず動くオーラルジスキネジア(口腔不随意運動)も原因となります。
咬傷など一過性の外傷は褥瘡性潰瘍ではありません。
③治療⇒刺激の除去、原因除去でも治癒しない場合は病理組織検査を行ってがん性潰瘍と鑑別します。