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口腔粘膜の病変⑩

鹿児島市四元歯科 鈴木です。

紅斑および、びらんを主徴とする疾患の続きです。

▼扁平苔癬へんぺいたいせん(口腔扁平苔癬)
口腔粘膜のほか、外陰部粘膜、食道粘膜、皮膚にも生じる慢性炎症性角化病変です。明らかな原因は不明ですが、薬物や歯科金属アレルギー、ストレスなどが考えられています。また、自己免疫疾患に伴う一つの症状との報告もあります。口腔カンジダ症を合併することがあります。
症状⇒口腔粘膜の灼熱感および接触痛のため自覚する。臨床症状は多彩で、白色の網状、びらん状、萎縮状に大別される。40歳以上の女性に好発し、両側の頬粘膜にみられることが多い。
治療⇒病理組織検査で確定診断をする。自然治癒しにくい難治性粘膜疾患であるが、ごくまれにがん化するという報告があるので長期観察が必要。対処療法としてステロイド含有口腔用軟膏の塗布が行われるが、根治的治療ではない。検査において歯科金属アレルギーが診断された場合は、原因金属の除去が必要になる。

※歯科金属アレルギー
歯科用金属は長く口腔内にあり、咬合や咀嚼で金属の表面は削れて金属粉になり体内へ入る。また唾液や食品により金属の成分が溶出し、直接粘膜に接触して接触性口内炎を起こす。
口腔扁平苔癬の原因の一つに歯科用金属アレルギーがあげられている。さらに体内に取り込まれた金属は抗原となり、口腔とは離れた手足に掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)を発現することもある。
現在行われている検査方法には、皮膚貼付試験(パッチテスト)とリンパ球刺激試験(LST)があるが、検査で得た結果から原因金属を除去し、症状が消失することで原因を特定できる。ニッケル、クロム、銅、パラジウムなどほとんどの歯科用金属が抗原となり、最近口腔インプラント治療で多く使用されるチタンも例外ではない。


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