口腔粘膜の病変④
鹿児島市四元歯科 鈴木です。
口腔粘膜の病変 水疱形成を主徴とする疾患の続きです。
▼帯状疱疹(たいじょうほうしん)
水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス(Varicella Zoster Virus:VZV)の感染症の回帰発症です。
【回帰発症とは、病原体が体のどこかに潜み、無症状の期間の後に臨床症状が出現することです。】
VZVは初感染時には水痘(水疱瘡すいほうそう)を生じますが、ウイルスは体内、特に脳神経、脊髄神経接に潜伏します。ウイルスが再活性化されると、それらの神経支配領域に一致して片側性に帯状の発疹と水疱を生じます。三叉神経にり患すると三叉神経痛様の激しい疼痛、顔面神経にり患すると顔面神経麻痺を起こし、表情に変化が出ます。疼痛は水疱ができ始めてから10日前後がピークで、水疱の完走とともに3~4週間でなくなります。3~4週間ほどで自然治癒することが多いです。初期のうちに「抗ウイルス薬」を使用すれば、病悩期間を短縮でき、2週間前後で治癒します。後遺症として痛み(慢性痛)が長時間続くことがあり、特に高齢者では多いです。
体力が低下している場合が多いので、安静と栄養補給に努めます。また、口腔粘膜の疼痛で経口摂取が制限される場合は、静脈栄養と経鼻経管栄養を早期から行います。
細菌の二次感染予防が必要で、歯科衛生士による口腔のケアや、顔面皮膚の洗浄と清潔保持が必要です。