口唇裂・口蓋裂②
鹿児島市四元歯科 鈴木です。
口唇裂・口蓋裂の2回目は治療についてです。
口唇・口蓋裂児の治療は生まれてから思春期に至るまでの総合的なチーム医療が重要で、歯科が果たす役割は大きいです。産婦人科、小児医、口腔外科医、形成外科医、小児歯科医、矯正歯科医、補綴歯科医、耳鼻咽喉科医、看護師、歯科衛生士、言語聴覚士(ST)、心理士、ソーシャルワーカー(SW)などによるチームアプローチが重要です。
手術には最初に行う一次手術と、一次手術語に残った変形や障害を修正または改善する二次手術とがあります。
口蓋裂一次手術は、言語能力が1歳6か月から発達し2歳頃には完成するため1歳6か月頃に手術を行われることが多いです。
上顎骨の成長発育と正常言語獲得の両方の目的を達成するため、1歳6か月頃に軟口蓋形成術を行い、4歳6か月~6歳頃に軟口蓋を形成する二段階口蓋形成術が多くの施設で行われています。この場合、吸啜力を改善し、よりよい顎発育を促すために、生後間もなくホッツ(Hotz)口蓋床を装着します。
※ホッツ口蓋床とは額の発育を促す役割があるレジン製の装置です。装着により哺乳も行いやすくなります。
口蓋裂言語の特徴は鼻咽腔閉鎖不全による母音の開鼻声(鼻漏れ声)および子音の歪み(弱音化、鼻音化)と鼻咽腔閉鎖不全による子音の異常構音で、言語聴覚士による言語訓練が行われます。
鼻咽腔閉鎖不全によって言語治療のみでは正常な構音が獲得できないときには、スピーチエイドの装着や咽頭弁移植術が行われ、口唇や鼻に変形が目立つ場合には二次手術として口唇・外鼻修正手術が行われます。また上顎の劣成長が著しく顎変形が生じたときには顎矯正手術が行われます。
※スピーチエイドとは口蓋床の後方にレジン製のバルブを付けた装置です。発音時に鼻から息が漏れるのを防ぎ、発音を補助します。