歯の発育異常①
鹿児島市四元歯科 鈴木です。
今回からは歯の発育異常についてです。
歯の発育異常には萌出時期の異常、歯数の異常、萌出の位置・方向の異常、歯の形と大きさの異常、歯の形成不全などがあります。
今回は萌出時期の異常についてです。
萌出時期の異常では、早期萌出と晩期萌出があります。特に問題となるのは、乳歯の早期萌出と永久歯の晩期萌出です。
1)乳歯の早期萌出
最初に萌出する乳歯は下顎の乳中切歯で、その萌出時期は生後8か月頃ですが、個人差があります。出生時にすでに萌出しているものを出産歯、生後1~2か月以内に萌出してくるものを早期萌出歯または新生歯といいます。両者を先天歯または先天性歯といいます。
先天歯による障害は、①授乳に関しての、歯の切端の刺激による母親の乳首の湿疹や乳腺炎、②乳児の舌下面あるいは舌小帯付近の潰瘍や炎症および哺乳障害などです。乳児の舌下面あるいは舌小帯付近に生じた潰瘍および肉芽腫をリガ・フェーデ病といいます。
2)永久歯の晩期萌出
歯の平均萌出時期よりも遅く萌出するものを晩期萌出または萌出遅延といいます。永久歯の萌出遅延は、①歯根の形成不全、②歯の位置または方向の異常、③被覆歯肉の肥厚、④乳歯の早期喪失による骨の緻密化、⑤萌出力不足、⑥ビタミンB欠乏、⑦カルシウム代謝障害、⑧遺伝性疾患などによって起こります。永久歯の晩期萌出をきたしやすい歯は上下顎の第三大臼歯、犬歯、下顎小臼歯などです。