歯周疾患の原因② 歯周病原細菌
鹿児島市四元歯科 鈴木です。
歯周疾患の原因2回目は【歯周病原細菌】についてです。
実験的歯肉炎でLōeらが研究し、歯肉縁上(歯と歯茎の境目より上にある)プラークの量と歯肉炎の間には密接な関係があることが明らかになりました。この研究結果から、「歯周疾患はプラークを構成する細菌種とは関係なく、どのようなプラークによっても発症する(非特異的プラーク説)」と考えられていました。
しかし、1970年代後半からは、嫌気培養技術の進歩により「特定の細菌が存在するプラークによって、歯周疾患は発症する(特異的プラーク説)」と考えられるようになりました。
この仮説に基づき、これまで数多くの細菌が歯周疾患の発症に関与する特定の細菌(歯周病原細菌)として研究されてきました。口腔内細菌叢は生体内でも特に複雑な細菌叢であり、500~600もの菌種が見つかっており、通常1人の口腔内にはこのうち約100菌種が生息しており、歯周疾患の発症や進行にはこのうちの約20菌種が重要であるとされています。1996年には米国歯周病学会が歯周病原細菌の条件をまとめ、歯周病原細菌と考えられる細菌を報告しています。
◎歯周病原細菌の条件
1.病変の進行時にはその細菌が多数あるいは高率に認められ、健全あるいは病変が進行していないときには少数あるいは低率にしか認められない。
2.その細菌を排除あるいは病原因子に修飾を加えると、臨床的な改善が認められる。
3.その細菌が疾患の進行に先立って検出される。
4.その細菌に対する免疫応答が認められる。
5.その細菌が病原性あるいは疾患の進行に関連した病原因子を産生する。
6.その細菌により組織破壊が認められる適切な動物実験モデルが存在する。
(Ann Periodontal 1996年より)