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歯科座学 409 口腔外科 2

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 2についてです。

顎骨炎

う蝕(むし歯)が進行すると、歯髄の炎症である歯髄炎(しずいえん)をおこします。歯髄炎の後、歯髄壊疽(しずいえそ)をおこし、根尖孔を通じて感染が歯周組織へと広がった状態を根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)といいます。 根尖性歯周炎は、歯根の尖端部周囲に限局した炎症ですが、進行すると、歯槽骨炎(しそうこつえん)やさらに広範な顎骨炎などに進展します。感染の広がりとともに症状も顕著となり、局所の発赤(ほっせき)や腫脹(しゅちょう)、疼痛(とうつう)に加えて、発熱などの全身症状を伴うようになります。

重症例では、感染は顎骨(がっこつ:あごの骨)から周囲の口底や顎下部、頸部へと波及し、急性の化膿性炎症(かのうせいえんしょう)をおこします。これを蜂窩織炎(ほうかしきえん)といいます。さらに重症な場合、上顎では眼窩(がんか)や脳へ波及したり、下顎では頸部を経て縦隔炎(じゅうかくえん)をおこしたり、まれに、最も重症である敗血症(はいけつしょう)をおこして致命的となることもあります。 このような感染の重症化は糖尿病(とうにょうびょう)などのように免疫力が低下している状況でおこりやすくなります。

では、本日の歯科座学でした。


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