口腔粘膜の病変⑯

鹿児島市四元歯科 鈴木です。

口腔粘膜の病変 潰瘍を腫脹とする疾患の続きです。

 

▼急性壊死性潰瘍性歯肉炎
急性の口腔感染症の一つで、歯肉の壊死とそれに続く潰瘍形成を腫脹とする疾患です。この病変が口蓋部や頬粘膜部など口腔粘膜全体に拡大した場合には急性壊死性潰瘍性口内炎とよばれます。

①症状⇒歯肉縁から歯間乳頭部にかけての発赤が初発し、すぐに潰瘍を形成します。潰瘍は出血しやすく、自発痛、接触痛が著明です。病変の拡大に伴い腐敗臭が混じった特有の口気悪臭があります。進行すると病変は口腔内全体に拡大し、咽頭部へも波及します。一般には潰瘍発現から1週間ぐらいがピークとなり、2~3週間後には治癒します。

②原因⇒細菌感染。病変部からは口腔常在菌をはじめ多種類の細菌が検出されるため混合感染とされています。抗菌薬が効くので細菌性であることは確実です。

③治療⇒ペニシリン系、セフェム系抗菌薬が効きます。うがいや口腔清拭で口腔衛生状態を良好にし、痛みが強い場合は経鼻経管栄養などで全身状態の改善を図ります。通常の歯周炎と誤診してブラッシングを行わせると出血や痛みなど症状が悪化します。ステロイド含有口腔用軟膏や貼付薬は使用しません。

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