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歯科座学 427 口腔外科 20

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 20についてです。

口唇裂、口蓋裂の原因について。

妊娠の初期(顔や口蓋が形成される2~3か月ごろ)に胎児に異常な力が加わったり、母体の栄養障害や精神的なストレス、さらに副腎皮質ステロイド薬や鎮痛剤など形態異常を誘発する薬(催奇性薬剤)を使ったり、風疹(ふうしん)にかかったり、放射線照射を受けることなどが要因としてあげられています。一部では遺伝によるものもあります。また、発生率は高齢出産になるほど高いともいわれています。 しかし、原因は不明なものが大多数を占め7割に達しています。

では、本日の歯科座学でした。


歯科座学 426 口腔外科 19

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 19についてです。

口唇裂、口蓋裂について。

胎児がお腹のなかでしだいに成長するとき、顔は左右から伸びるいくつかの突起が癒合することによってつくられています。しかし、この癒合がうまくいかないと、その部位に裂け目が残ってしまいます。その結果として、唇が割れた口唇裂(こうしんれつ)や、口蓋が裂けて口腔と鼻腔がつながっている口蓋裂が発生します。口蓋裂には、一見、口蓋に裂け目がないように見えても、粘膜下の筋肉の断裂がおきているものがあり、これを粘膜下口蓋裂といいます。また、上顎の歯茎が裂けている場合は顎裂(がくれつ)といいます。

これらの異常はしばしば合併します。口唇裂と顎裂の合併を唇顎裂(しんがくれつ)、顎裂と口蓋裂の合併を顎口蓋裂(がくこうがいれつ)、口唇裂、顎裂さらに口蓋裂の合併を唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)と呼びます。

これらの異常の発生する頻度は、日本人では約500人の出産に1人の割合で、日本人に多い先天異常といわれています。

では、本日の歯科座学についてです。


歯科座学 425 口腔外科 18

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 18についてです。

悪性リンパ腫について。

悪性リンパ腫は、リンパ系の組織から発生する腫瘍(いわゆる“がん”)です。悪性リンパ腫は病理所見から、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別されます。また、腫瘍細胞の性格から、T細胞性、B細胞性、NK細胞性に分類されます。日本人の悪性リンパ腫は、非ホジキンリンパ腫が圧倒的に多く、かつB細胞性リンパ腫が多いのが特徴です。

悪性リンパ腫では、リンパ節に発生したものを節性、リンパ節以外の臓器組織に発生したものを節外性と区別していますが、わが国では節外性リンパ腫が40~50%を占め、組織学的にはび漫性大細胞型B細胞性リンパ腫が多く、ホジキンリンパ腫や濾胞性(ろほうせい)リンパ腫はまれです。

顎口腔領域では節外性リンパ腫の占める割合が高く、歯肉、上顎洞、顎骨に多くみられます。その臨床症状は多彩で、腫脹あるいは腫瘤、潰瘍を形成したり、疼痛、歯の動揺、鼻づまりなどを伴いますが、これらは悪性リンパ腫に特徴的な所見ではないため、生検(せいけん)による組織診断が不可欠です。節性では頸部や顎下リンパ節が無痛性、孤立性あるいは多発性に腫大します。これらは急速に腫大し、大きな腫瘤となります。また周囲組織と癒着したり、極度に増大すると嚥下(えんげ)障害や呼吸困難などの症状を呈します。

治療は、血液内科などと共同で複数の抗がん剤による化学療法や放射線治療が単独あるいは組み合わせで行われます。
では、本日の歯科座学でした。


歯科座学 424 口腔外科 17

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 17についてです。

悪性黒色腫についてです。

50歳以上の中高年齢者に発生することが多く、男女差はありません。硬口蓋と上顎歯肉に発生することが多いのですが、下顎歯肉や頬粘膜などにも生じます。

さまざまな形や大きさの黒褐色腫瘤として認めますが、着色が明らかでない場合もあります。

また、リンパ行性あるいは血行性の転移が多く、予後(よご)は極めて悪いものです。

治療はリンパ節の郭清(かくせい)を含めた外科手術が主ですが、放射線治療、化学療法や免疫療法なども補助的に行われます。

では、本日の歯科座学でした。


歯科座学 423 口腔外科 16

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 16についてです。

悪性の口腔癌の治療について。

がんのできている部位や病期、組織の特徴などを総合的に診断して、治療方針を決めますが、一般的には手術療法、放射線療法、抗がん剤による化学療法の3つの方法を、単独あるいは組み合わせて治療します。頸部のリンパ節転移があれば頸部郭清術、また原発巣の切除範囲が大きい場合には他部位からの組織を移植する再建術も行われます。
治癒率は、がんの発生した部位や病期により異なりますが、口腔がん全体の5年生存率は60~70%です。初期のものではほとんどの症例が治癒しますので、恐れずにできるだけ早期に受診することが大切です。

では、本日の歯科座学でした。


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