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歯科座学 283 口腔外科 25

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 25についてです。

白板症について。

口腔粘膜、とくに頬粘膜や舌、ときには歯肉にみられる白い病変で、こすっても剥離しないものをいいます。白板症は比較的頻度も高く、とくに舌にできたものは悪性化する可能性が高いため、前がん病変(口腔潜在的悪性疾患とも言います)の代表的なものとされています。びらんをともなうこともあり、ものが当たると痛かったり、食べ物がしみたりします。

【原因】

喫煙やアルコールによる刺激、義歯などによる慢性の機械的刺激、ビタミンAやBの不足、さらに加齢や体質なども関係するといわれています。

治療

ビタミンAを投与したり、禁煙により治癒することもあります。しこりや潰瘍をともなうものは初期がんが疑われるため、必ず組織をとって検査する必要があります。白い部分が厚いもの、隆起したもの、びらんや潰瘍を伴うものは悪性化する可能性が高いので、切除します。長年かかって悪性化する場合もあり、長期にわたる経過観察が必要です。

では、本日の歯科座学でした。


歯科座学 281 口腔外科 24

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 24についてです。

下顎前突症について。

下顎の骨が異常に発達したため、咬合時に下顎の前歯が上あごの前歯より前方にあります。反対咬合、俗に「受け口」ともいいます。顔の中央部がやや陥凹し、顔の下半分が長く、横からみると皿様あるいは三日月様にみえます。この異常は日本人にとくに多くみられます。上顎前突症と同様に、歯性と骨格性のものとに分けられます。

以上のほか、咬合時に上下の前歯にすき間を認める開咬症や、下顎骨が左右非対称で、このため顔も非対称となる顔面非対称などの異常があります。開咬症では、口を閉鎖できないため口呼吸となり、口腔乾燥症の原因となったり、咀嚼や発音にも障害をきたします。

これらの病態は組み合わさって生じることもあります(小上顎症+下顎前突症、下顎前突症+下顎非対称など)。

では、本日の歯科座学でした。


歯科座学 280 口腔外科 23

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 23についてです。

顎変形症について。

顎の発育異常で、顔面形態の異常や機能障害を伴うものを顎変形症といいます。生まれつきのもの(先天性)と、生後に生じたもの(後天性)とがあります。

上顎後退症とは。

上顎の骨の成長が悪いために、上顎が陥凹したようにみえます。唇顎口蓋裂の術後やダウン症候群で多く見られます。

では、本日の歯科座学でした。


歯科座学 279 口腔外科 22

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 22についてです。

舌強直症について。

舌小帯短縮症とも呼ばれ、舌の下にあるすじ状のものが太く短いものをいいます。

舌の運動範囲が制限され、とくに舌尖を上げたり前に出すことが困難となり、発音や哺乳、さらに咀嚼障害をきたすこともあります。

治療
舌小帯を切離して、舌が伸展しやすくする手術(舌小帯伸展術)を行ないます。聞き分けのよい子であれば、外来で行なえる簡単な手術です。

では、本日の歯科座学でした。


口腔外科 428 口腔外科 21

皆さん、こんにちは。
鹿児島市 加治屋町 四元歯科の院長 渡辺です。

本日は、口腔外科 21についてです。

口唇裂、口蓋裂の治療

出産直後から成人するまでの長期間にわたる、一連の治療が必要となります。それには口腔外科、矯正歯科、小児歯科、形成外科、耳鼻咽喉科、小児科、言語治療科、一般歯科などによる総合治療が必要です。
口蓋裂児ではミルクを上手に飲んだり、顎の正常な発育を促すためのホッツ床という装具(プレート)を生後可及的早期に作製し口腔に装着します。
口唇裂を閉鎖する形成手術の時期は、抵抗力のできる生後3~6か月、体重5kg以上が目安とされています。
一方、口蓋裂では言葉を覚え始める1歳半から2歳ごろに口蓋形成術(こうがいけいせいじゅつ)を行なうのが理想的です。手術後は正しい発音ができるように言語治療を行ないます。
手術後も鼻咽腔の閉鎖が不十分な場合は、発音が鼻声となります。このような場合には、スピーチエイドとよぶ補助器具を装着することもあります。
口唇裂、顎裂、口蓋裂の患者は、もともと上顎の発育が不十分なうえに、形成術による術後の瘢痕(はんこん)のため、さらに発育がわるくなっているのがふつうです。このため、上顎の成長が極端にわるく、下顎の前歯が上顎の前歯より前に位置する反対咬合(はんたいこうごう)が必発します。
また、歯胚(しはい:歯の芽)が欠如し、歯が生えてこなかったり、歯並びや噛み合わせもわるいことが多く、矯正歯科治療が必要となります。

では、本日の歯科座学でした。


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